まただいぶ間が空いた

スタッフが一人海外移住して、話の合う相手だっただけに寂しい気もするし、心細いような気もする。気分転換にはモノを買うのが一番だから、安いものをあれこれ、仕事の合間に見てみる。モノを見ている合間に仕事をしている、ような気分でもあった。
必要なものや、へぇこれがね?、というものや、どうもこれは良さそうだというものや、物欲には限りがないものだと思い知らされる。
まずこれ。

懐かしいテクニクスのSB-F6。ペア2,100円で入手して、これまでの12センチフルレンジ・バスレフと入れ替えた。発売当初は1本1万3,000円だったようだが、現在十分の一以下で買えたわけだ。少し前の落札例を見ると僕の3倍近くの値で入手している人もいて、相場があるような無いような、狐に摘ままれたような気分もしてくる。音はおとなしめに聞こえる。16センチウーハーってこんなものだったかな、と。経年でヘタっているのかもしれないが。3つのスピーカーのボイスコイルの位置が揃っているというのが売りのリニアフェイズ型なんだが、良いのか悪いのか、以前聴いていたFE127と比べると、やや濃い目のウスターソースから普通のウスターソースになったような、あっさりした感じだ。1982年発売というから、27年前の製品。40年前のSBシリーズの音も知っているが、テクニクスはまあ、昔からこういう傾向だ。
これが届いて梱包を解いてみたら、端子の赤いねじ(+用)が一つ欠品。首を傾げつつ、もう片方のスピーカーにはちゃんと付いていた純正ねじを抜いて長さや径を計り、一番近いホームセンターへ自転車漕ぎ。頭が白いプラスチックのねじしかないので、家で赤いマジックをひたすら塗りつける。だんだん色も濃くなり、ねじ込んでみると「計ったように」ピッタリだった。「やったね」と、勝利感と達成感があるのがなんだか可笑しい。こんな程度でも音は出るんだな、と。