思いがけない復活法

 しかし、だてにここまで失敗の多い人生を歩んではいないから、風呂を沸かしてゆっくり湯船に浸かりながら、考えた(昼間の2時ごろ)。PCの設定が壁になっているのか、それならBIOSか、メモリ自体が不良品か、それとも相性なのか、手元にあるノート自体の個体の問題か、静電気が残っていてメモリを飛ばしてしまったのか、とファクターを脳裏で転がした結果、あきらめて1枚抜いたメモリは、富士通FMV-830nu/lのものと同じだから、差し替えて見ることにした。
 せっかくなので、風呂上りに体重計に乗ってみると、前の晩の食後より1kg減っていた。前年同期より17kg減らした体重は維持できている。まあ、そういうことで少し気を取り直して、差し替えにトライ。
 フローラから取り外した1Gメモリは、富士通ノートであっさり認識。メモリに問題があるのではなかった。また、ネットで調べてみて、BIOSを書き換えることについては、まるでわからない者は手を出さないほうが無難、ということが改めてわかった。というのも、原因がそれで、修正法はこれだ、という手順さえ見つけられれば、マニュアルどおりにやってみるのだが、それが見つけられないのでさし掛け(ペンディング)にしていたからで、やはり止めておくことにした(賢明だったようだ)。
 思い立って、「メモリ 増設 認識しない 日立 フローラ 270W」で検索してみたら、同様の悩みの相談例が見つかった。解決法は、「エアーダスターでメモリスロットにたまっているかもしれないホコリを吹き飛ばし、メモリを再度がっちりはめ込んでみる」だった。質問者が「有難うございます。無事2Gに増設できました」と回答者に礼を述べているのが実に羨ましい。
 そんなことがあるのか、と怪訝に思ったが、成功例があるのだから見習ってもよいだろう。他のノートPC修理用にエアーダスターは買っておいたから、早速取り出して、調べたとおりにやってみた。
 メモリをがっちり取り付けて、パワー・オンするとフローラが立ち上がり始めた。また画面が突然暗転するんじゃないか、という不安をよそに、何の変化もなくXP画面となって落ち着いた。マイ・コンピュータのプロパティを開いてみると、さも当然のようにメモリが2Gで認識されていた。う〜ん、あれで良かったんだな〜、と狐につままれたような気はするものの、ホッとひと安心。
 ただし、今回フローラに挿したのは、メーカーも容量も同じメモリだが、富士通で先ほどまで動いていたもの。フローラから取り外したものが、代わりに富士通のノートで問題なく動いているとはいうものの、よく聞く「相性」というものが、あったのかなかったのか、それはわからない。
 今のところは、エアーダスターによるホコリ掃除が功を奏したのだろう、としておく。2Gになったらやはり起動も終了も速くなり、ウェブを次々開くのも楽なようだ。オフィスも入れたし、画面はきれいだし、キーの感触もよいし、仕事で不自由のないノートPCが2台となり、充実した気分になった。めでたしめでたし、だ。
 仕事しよう。