岩波ホール

映画「父と暮らせば」を見に行ってきました。母と。

10時すぎに岩波ホールに到着、チケットは持っていたので
10階の劇場入口へ向かいました。
エレベーターを降りると、薄暗い階段の踊り場に
常連さんらしい人達がもう来ていました。
どうしたら良いのかよくわからずにいたところ
劇場の方からおじさんが扇風機を持って出てきました。
おじさん「すみませんねー、扇風機出すのがおくれちゃって」
常連さん「いいえー、ありがとうございます」
劇場の人だったようです。
「どうぞ階段に座ってお待ちください」
とのことで、電気もクーラーも付いてない階段で
扇風機に吹かれていました。
こういうのも昔っぽくて良いなと思いました。

しばらくそうしていると
「すみませんが、列が7階まで続いてしまっているので
 立って2列でお並びいただけますか」
おぉ!そんなに人が来てるんだ!
公開最初の週は混むんだそうです。
今回は、井上ひさしと小松座の人気も
それに拍車をかけているようです。

10:45開場
本当は11:00開場なのですが、
「11:00と言わず、準備が出来次第すぐ開けます」
と、こういうところも、
バス停がなくても止まってくれるバスのようで
懐かしい気持ちになりました。

上映まで時間があるのでちょっと外出。
半券が必要かと思いきや、出口で外出カード(←名前忘れちゃった)を
もらって、帰ってきたときにそれを返せば良いそうです。
便利で良いと思いました。

いよいよ上映。
映画では、演劇では会話に出てくるだけで実際には舞台には出てこない
「主人公が思いをよせる男性(木下さん)」が
はっきりと映像に出てくるのがミソだそうです。
この役を浅野忠信が演じているのですが、
母は「今風過ぎて泥臭く見えない」とやや不満そうでした。
分厚い眼鏡に無精髭、これまた分厚い本を何冊もかかえて
落ち着いた話ぶり、どこかあか抜けないといった感じの
木下さんにしてはおしゃれすぎるし軟らかすぎる、と私も思いました。
でも、映画(視覚にうったえるもの)なので、
話に出てくるだけで姿が見えなかったらやはり物足りない
と思うような気がしました。
演劇だったら空間に漂う存在の気配も伝わると思いますが、
映画だったら果たしてどうだったのであろうかと思いました。
木下さんよりもまずいと思ったのは、
図書館で主人公の隣に座っている高垣さんを正面から映したことです。
後ろ姿にとどめておいた方が説得力があったと思いました。
全体を通しては、井上ひさしはやっぱりすばらしいなぁ
という感じでした。

お昼は地下の食堂で食べて帰りました。
当日のチケット(半券も可)で200円引き
というのに乗せられて。。。
牛挽丼、トムヤムクン、春雨サラダ、タピオカ、食後にジャスミンティ
がセットで1150円、そこから割引きで950円でした。おいしかったです。